摂食障害の合併症(過食症)

摂食障害は、精神だけではなく、体にも合併症を引き起こします。合併症が深刻な場合は、まずはそちらの治療に専念した方がいいでしょう。合併症が摂食障害の治療を邪魔することもあります。精神的な治療よりも、命に関わる身体的な治療を優先しましょう。

ここでは、過食症の合併症をご紹介していきます。

嘔吐・下痢

・嘔吐
拒食症と同様、引き起こしやすい合併症が嘔吐です。食べてしまっても、吐けば太らないという考えから、自ら嘔吐を繰り返すようになります。しかし、嘔吐を繰り返すことによって、胃液も一緒に外に出ます。しかし、胃液は胃酸があり、強い酸性によって、食道の粘膜を傷つけてしまい、食道炎になる危険性があります。粘膜を傷つけるので、無理に嘔吐しようとすると吐血が止まらなくなります。また、胃酸はエナメル質を溶かすので、歯がぼろぼろになります。20歳で総入れ歯、という人もいます。

・下痢

嘔吐と同じで、出せば痩せると思い、下剤で下痢をしてしまうケースです。この「たくさん食べても、外に出せば太らない」という危険な思い込みが影響しています。無理に下痢をすることで、大腸の粘膜がただれ、腫瘍ができて出血してしまいます。

このように、無理な排出行動を繰り返すうちに、体液なども一緒に排出され、体に必要なカルシウムやナトリウムなども失われてしまいます。このことから、手足の麻痺や、体の強いだるさなどが起こり始めます。

高血圧

過食症で食べすぎてしまうと、肥満になります。
過食嘔吐の場合は別ですが、吐かない過食の場合、食べた分だけ蓄積されていくのです。

その結果、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの症状が現れます。一般的に生活習慣病と呼ばれるものですが、食生活や不規則な睡眠などが大きく影響しています。

高血圧などは、一見目立った症状がないため、自覚症状がありません。過食で見た目が太っても、必ず高血圧になっているとも限りませんが、肥満が気になるようであれば、同様に高血圧も疑わなくてはいけません。放置してしまうと脳卒中などの発作を起こしてしまいます。

このことからも、高血圧は「サイレント・キラー」と呼ばれています。
ある日突然危険な事態にならないよう、早めに発見して、高血圧対策を行いましょう。

過食の場合、パンや揚げもの、深夜のお菓子やカップ麺などの高カロリーなものに走りがちです。
コントロールするのは難しいですが、高血圧からの様々な合併症を防ぐためにも、お医者様に相談をして、少しずつ調整していきましょう。

糖尿病

高血圧と同様、過食が原因で糖尿病になります。
糖尿病は大きく分けて2種類あります。

◆Ⅰ型糖尿病
インスリンが足りないまたは無い人を指します。インスリンは、体内のブドウ糖を細胞に吸収する際に働きます。しかし、このインスリンがないと、血液中にブドウ糖がたまってしまい、さらには尿に排出されるので、糖尿病となります。若い人に多いですが、糖尿病患者の5%しかⅠ型は占めていません。

◆Ⅱ型糖尿病
一般的な糖尿病はこのⅡ型です。インスリンがほぼないⅠ型に対し、存在はしますが働きが弱かったり、きちんと活動してくれないため、ブドウ糖が細胞に溶け込まず、糖尿病になります。

摂食障害が原因で糖尿病になりますが、糖尿病が原因で摂食障害に陥ることもあります。
糖尿病は、厳しい食事制限などがあるので過食や拒食に走る患者が多く、糖尿病の心理問題も深刻です。こういった症状でお悩みの方は、摂食障害治療のクリニックを利用することをおすすめします。
摂食障害の合併症ではありますが、糖尿病の合併症が摂食障害にもなりえるのです。

【参考URL】http://www.ipt-clinic.com/

自己嫌悪・抑うつ症状

自己嫌悪

過食をしてしまう人にとても多いのが、食べすぎたことに対しての自己嫌悪です。
これは摂食障害全体に言えることです。食べすぎたこと、そしてそれを吐いてしまったことに対して、これっきりにしようと決心するのに、また繰り返してしまうことに対して罪悪感を強く感じます。このような自己嫌悪は、焦燥感や不安、自己嫌悪を増長させるだけで、その不安からまた過食に走ってしまい負のスパイラルに陥ります。このスパイラルに陥ると、摂食障害を長引かせることになります。

食べてしまったこと、吐いてしまったことで自分を責めてはいけません。
自分が悪いのではなく、病気がそうさせているのだと思い、自分を信じてあげることが大切です。

抑うつ症状

深刻的なうつ病まではいかなくとも、非常に気分の落ち込んだ状態を表す症状です。
日々、誰しも辛いことや悲しいことがあり、この状態になることはありますが、自力で気持ちを戻すことが可能です。
しかし、過食による強い自己嫌悪から抜け出せず、抑うつ症状を引き起こします。食べてしまった自分、今日で最後だったはずなのにやめられなかった自分を責め、信じられなくなることから、うつ状態へと陥る第一歩となってしまうのです。

環境や周囲の人によっても症状が深刻になったり、長期化したりするので、しっかりとした治療が必要です。

 


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◆過食症の合併症とは⇒
摂食障害の合併症(拒食症)

◆正しい認識と治療で克服しましょう⇒
摂食障害の治療・克服

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摂食障害の症状

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摂食障害の原因